こんにちは、株式会社CyberOwl(以下、サイバーアウル)デザイン戦略室で「テラコ
ヤプラス by Ameba」のデザインを担当している李です。
・あのFigmaファイル、どこに入っているのだろう?
・Figmaクラウド内にファイルの数が多すぎて、何がどんなファイルなのか分かりづらい。
・このFigmaファイルはどこに保存したらいいかな?
あなたはFigmaクラウド内のデータ管理でこんなお悩みを抱えていませんか?
この記事では、業務効率化を実践するための「Figmaファイルの効率的な管理の仕組みと実務で活用できるコツ」をご紹介します。
サイバーアウルでは2023年から本格的に業務でFigmaを使うことになり、有料プランに切り替えました。最近ではデザイナーだけでなく、プランナーやエンジニアもFigmaを使っています。
社内でFigmaによるコラボレーションが増え、様々な人がFigmaクラウドを使うことになりましたので、Figmaファイル管理の運用ルールを決めてディレクトリやファイルの作成・保存の段階から決められたルールに則って命名をし、Figmaファイルを管理しています。
最も基本的で効果的な戦略は、最初から明確なディレクトリ構成を定義することです。
プロジェクトの各セクションまたはステップに基づいてディレクトリを作成し、ファイルをカテゴリ化します。 「プロトタイプ」、「コンポーネント」、「スタイルガイド」といったサブディレクトリを活用して関連ファイルをグループ化すると、必要な情報をより簡単に見つけることができます。
・Teams:他のメンバーと共有する場所(ディレクトリの上位概念)
①事業部 A~E:共有ファイルの保管場所(ディレクトリの概念)→各事業部ごとに色分けされています。
②Templates:サムネイルのテンプレートや仕様書のテンプレートの保管場所
③Corporate:コーポレートサイト用ファイルの保管場所
・Drafts:個人用ファイルの保管場所
「Drafts」は個人用ファイルの保管場所であり、Draftsに入っているファイルを他のメンバーに共有するのは禁止しています。
共有ファイルは全て「Teams」内に入れます。
Figmaの新しい機能として生まれたオンラインホワイトボードサービスの「FigJam」ファイルもFigmaクラウド内に保存されるので、FigJamファイルもFigmaファイルの命名規則が適用されます。
サイバーアウルでは、各事業部ごとに色分けをし、より分かりやすくて使いやすいFigmaクラウド環境を整えました。
一貫性のないファイルが多くなると、必要な情報を見つけること自体が困難になり、無駄な作業時間が増える場合もあります。一貫したファイルの命名規則を決めておくのは、業務効率化や生産性向上を実現するための一つの手段です。
ファイルの目的と種類に応じて一貫したファイルの命名規則を決めて、すべてのチームメンバーがこれに従うように誘導するのが大事です。
下記の画像は、Figmaクラウドのディレクトリ構成や命名規則を決めるとき「FigJam」で作成した資料です。集められた多くの意見を視覚化することで情報の関係性や構造をより的確に伝えることができます。
職種によってFigmaやFigJamの使い方がバラバラなので、命名規則を決めるときは、各職種のみんなが話し合って決めていくことが大切です。
サイバーアウルでは、下記のような命名規則を守ることで快適な作業環境を整えました。
・ファイルを作る粒度は、各事業部やプロジェクトごとで決めること
・日付を付ける必要があるファイルの場合、冒頭に英数字のみの年号を付けること
ファイル名の例)
・ファイル検索しやすくするため、プロジェクト名は必ずファイル名に入れておくこと
・デザインファイルと仕様書ファイルを分かりやすく区分すること
ファイル名の例)
Figmaでは各ファイルごとにサムネイルを設定することができます。サムネイルを設定することによってどの事業部で使うどんなファイルなのかが分かりやすくなります。
・どんなファイルもサムネイル画像を必ず設定しておくこと
ファイル名とサムネイル画像内の文言をなるべく統一させるのをおすすめします。
・ファイル内の各要素は、コンテナ(Pages、Section、Frame、Group)単位で括って、誰がみても分かりやすく名前を整理すること
・Slackと連携させる必要がある場合、通知が来るように設定をしておくこと
・Figmaファイル内のコメントは見た目が伴った方がわかりやすいものに対して使用すること
・コメントについての対応・確認が終わったらコメントを削除するか「Mark as resolved」にチェックを入れておくこと
Figmaクラウド内のファイルを定期的に整理、更新をする必要があります。
長期間使用されていない不要なFigmaファイルは整理し、変更があるたびにファイルを更新し、すべてのチームメンバーが最新情報にアクセスできるように維持することが何より大事です。
効率的なFigmaファイル管理は、業務プロセスをスムーズにし、チームメンバー間のコラボレーションを向上させます。
ディレクトリ構造の定義、ファイルの命名規則、バージョン管理、コラボレーションのための共有オプション、そして定期的な整理と更新することでFigmaを使うと、業務の効率を高めることができます。
Figmaファイルの効率的な管理の仕組みを積極的に活用していくことで、チームメンバーとの円滑な協業と業務プロセスを効率を高めてみてください。